駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

山梨百名山:「釈迦ヶ岳;1641m」と「すずらんの里」

藤田 輝己 
 「釈迦ヶ岳」は山梨百名山の一座で、富士・御坂・天子山系に属す山で、甲府盆地から富士山を遮るようにそびえ立つのが御坂山塊、その中にあります。 
 以前、谷さんから相談された事がある「府駒山から釈迦ヶ岳」の下調べで、地元の方と話した時に、スズランが咲く頃に合わせて現地調査を薦められたのがきっかけで梅雨入り前にと、6月2日に登って来ました。
 また、芦川町は「日本スズラン」の群生地としては日本一と言う触れ込みの場所で、登山後にスズラン群生地の散策も楽しみです。 

f:id:komafun:20210604170729j:plainスズラン群生地脇の駐車場にある、御坂山塊のハイキングコースの案内板。
 「甲斐の名峰まるごと眺望コース」と「ドラマチック富士眺望コース」の谷間に広がるのが旧芦川村で、今は笛吹市の一地域の町となりました。

f:id:komafun:20210604170749j:plain甲斐の名峰まるごと眺望コースに、府駒山・釈迦ヶ岳の説明がありました。
釈迦ヶ岳・府駒山ハイク、出発は7時10分

f:id:komafun:20210604170821j:plain駐車場から車道を歩き2~3分で登山口です。釈迦ヶ岳まで70分の表示。f:id:komafun:20210604170849j:plain日向坂峠からの分岐登山道に合流、のんびりと花を見ながら時間は7時40分。
f:id:komafun:20210604170949j:plain府駒山に向かう道は、明るく緩慢な登山道。

f:id:komafun:20210604171039j:plain府駒山(1562 m)に到着。 眺望は全く無いが一休みには最適。 8時6分到着。

f:id:komafun:20210604171100j:plain釈迦ヶ岳山頂の夫婦地蔵、コロナ予防のためマスク着用。(笑)  9時到着。
 生憎の天気で富士山の眺望は残念。
 後方の山は御坂山塊最高峰の「黒岳」と「破風山」、黒岳と破風山の鞍部は「スズラン峠」、破風山隣の鞍部は「新道峠」と、どちらも富士山を河口湖を足下にして山頂まで眺められるビューポイントです。
 今、芦川町は新道峠からの雄大な富士山眺望を車から数分で出来るように周辺整備中で、秋には可能になるようです。

f:id:komafun:20210604171133j:plain山頂の標柱。
 晴れていれば甲府盆地南アルプス八ヶ岳奥秩父山塊が一望出来ます。

f:id:komafun:20210604171158j:plain釈迦ヶ岳山頂は、お釈迦様に通じるのか?仏教関係者の参拝記念品が多数。
 のんびりと山頂を満喫して下山します。
 山頂下山開始時刻は10時08分

f:id:komafun:20210604171217j:plain登山口に到着、11時05分。
 今回は汗もかかずにのんびりと花鳥草木を楽しみながらのハイキングでした。

 ここから出会った草花をアップします。
f:id:komafun:20210604171243j:plainミヤコザサ

f:id:komafun:20210604171310j:plainサラサドウダンツツジ

f:id:komafun:20210604171329j:plainレンゲツツジ

f:id:komafun:20210604171348j:plainアオダモの花

f:id:komafun:20210604171411j:plainヒメマイヅルソウ

f:id:komafun:20210604171432j:plainミツバツツジ

f:id:komafun:20210604171455j:plainオオベニウツギ

f:id:komafun:20210604171517j:plainギンリョウソウ  (土から出たばかりのギンリョウソウ)

f:id:komafun:20210604171538j:plainコゴメウツギ

f:id:komafun:20210604171608j:plainギンラン? クゲヌマラン?  (花が蕾なので分かりません)

f:id:komafun:20210604171633j:plainオオチゴユリ

f:id:komafun:20210604171702j:plain寄生? 感染?されているツツジ

f:id:komafun:20210604171721j:plainアップでみると細かく枝分かれしている。
 瘤状の箇所は非常に固く、石で強打しても潰れず、何度か叩き潰してみると明らかに

異物状のモノが封入されており、何なのかは不明、虫卵?幼虫?ウィルス?

1本のツツジに病的な枝が多数あり、このような樹木は登山口から日向坂峠からの分岐点までの登山道脇の間には多数あり、それ以上の登山道脇にはなし。

f:id:komafun:20210604171739j:plainアップ画面では瘤状の所から細かな枝分かれ。

 期待していたスズラン群生地からのレポートです。
 県や市のHPや、過去に訪れた人たちのブログ等のスズラン開花情報では、平年5月下旬から6月上旬にかけて咲き、白樺林の下に一面に咲き誇っている写真がアップされていました。

f:id:komafun:20210604172242j:plain写真の案内板にも花期が書かれています。

f:id:komafun:20210604172301j:plain広大な生育地には、日本スズランが群生しているはずでしたが、・・・

f:id:komafun:20210604172326j:plain

f:id:komafun:20210604172341j:plainまともな姿をしていたのはこの2株だけを発見しました。
 今年は開花時期が早かったのかと思いきや咲き終えた株も少なく、ワラビやイカリソウ、アブミソウ、ギボウシ等の他の草花が繁茂しており、スズランの株を追いやったのでは?ないかと思います。
 期待していただけに残念なスズランの里の現状でした。
 スズランには「君影草」と言う別名もあり、控えめな可憐な女性をイメージしますが、植物全体に、特に根や花に多くの有毒物質を含んでいます。スズランを入れたコップの水を飲んで死亡した例や、花粉にも有毒物質が含まれているので食卓に飾るなどはもっての外です。因みに致死量は青酸カリの約15倍もの強さが有るようです。
 日本スズランとドイツスズランの違いは、小振りなのが日本スズランで香りは微香で、香りが強いのがドイツスズランで香水の原料にもなります。

一番の大きな違いは、日本スズランは小さなベル状の花の中の雄しべ・雌しべの部分がピンク色がかっているとの事で写真を撮ってみました。

f:id:komafun:20210604172541j:plain地面スマホを置いて試みて見ましたが、ピンボケですが確かに色が付いているのが確認できました。

 花鳥草木を十二分に堪能した釈迦ヶ岳・府駒山ハイク、スズランの里でのスズラン探しで、今回は汗もかかないハイキングでしたが、矢張り最後は温泉で〆です。

f:id:komafun:20210604172748j:plain道志村に有る「道志の湯」に立ち寄りました。
 泉質はカルシウム・ナトリウムを含む硫酸塩泉の冷鉱泉を加温しての天然温泉です。ぬるま湯の大浴場、一寸、高めの露天風呂、小さな浴槽ですが熱めの湯船と三種類の浴槽が有り、一般客料金700円で1日過ごせ、ゆったりとした時間を過ごすには最適な温泉ですよ、因みに横浜市民は割引が有ります。