駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

新潟県関川村の晩秋の2日間(その1)

木本 桂春
 新潟県の北端に近い関川村日本山岳会越後支部創始者・藤島玄翁の山岳蔵書約8000冊が村内の廃校となった小学校に保管され、約90名の会員により図書として分別層別、保管・管理されている。蔵書から会員が研究テーマを見つけ出し、蒐める、読む、調べる、書く、まとめ、報告が実施されている。その成果の報告会が11月18日に実施され出席した。前日の11月17日に家を出て関川村の低山を歩き、18日は研究会を聞いた。関川村の2日間の報告をする。

第一日目:関川村周辺の低山歩き
1.三角点山・標高576.6m・点名:大倉沢・三等三角点・造標:明治42年
 三角点山の山名由来は地元では昔から呼んでいたので名がついたという。
 早朝に家を出て国道113号を10kmほどで関川村の荒川を小見橋で渡り、右折して蝙蝠林道に入り直進してゲートのある橋で駐車。7時、ゲートを越えて林道を進み、沢を渡り、尾根に取付く。

f:id:komafun:20211124213927j:plain      
少し歩くと山の神分岐点を越える。

道は落葉に埋まっているが明確だ、倒木の個所が3カ所ほどあるが問題ない。
杉林を出ると落葉樹の林の中を行く紅葉は終わりに近い。

f:id:komafun:20211124214008j:plain    それでもこの山は赤葉と黄葉が見事で明るい。

    標高318mに四等三角点があった。
 標高431mに独立標高点が地図に記されているが見当たらなかった。落葉樹は山毛欅林が多く、葉は落ちつくしていた。背後に荒川の集落や田圃が見えだす。

f:id:komafun:20211124214205j:plain      頂上の三角点
 奥山は羽前へヤブ山の稜線が続く。 

f:id:komafun:20211124214229j:plain山毛欅林の上は青い空        

f:id:komafun:20211124214246j:plain足元は落葉の絨毯        

f:id:komafun:20211124214258j:plain寄り道して山の神にお参り        

f:id:komafun:20211124214311j:plain車の近くで蝶に出合い
 予定より早く楽に歩けたので午後ももう一山登る。


2.朴坂山・標高 438.2m点名:赤松山・一等三角点・造標;明治28年
 三角点山から小見橋へ下山、地理不慣れなのであちこち聴きながら朴坂集落へ着く。
 案内板を見ると林道が利用できそうなので車を走らせる。ゲートがあり「コロナに付き閉鎖中」、仕方ないので歩くことにする。             

f:id:komafun:20211124214419j:plain谷に沿う林道は秋の陽は翳り冷たい風が下りて来た。
 13時20分、日没を4時半として3時間、気合を入れて歩く。         

f:id:komafun:20211124214434j:plain汗ばむほど歩き、集落からの林道と合流、約標高200m
地点の標識。ここから上部肩の420m迄が急峻で滑りやすく、フイックスロープが山道の7割程にセットされていたので助けられた。          

f:id:komafun:20211124214452j:plain350m付近から見る光兎山(左の奥)、三角点山(右の陽当たる山)の山並みと荒川支流女川付近の裾模様。          

f:id:komafun:20211124214507j:plain400m。日本海に流れる荒川河口が見える。
 頂上への肩、14時半。頂上まで楽な道なので急ぐ。頂上 15時。      

f:id:komafun:20211124214530j:plain荒川上流部に雪の山が見える。飯豊山方面だろう。        

f:id:komafun:20211124214546j:plain一等三角点・点名:赤松山
 陽はすでに新潟市方面に斜めに傾いている。林道までは明るい間に闇の来る前にと急ぐ。肩からロープを頼りに懸命に下る。刻一刻と翳りが濃くなる。ヘッドランプの在り処を確認。集落への分岐までは何とかあかるい。陽はつるべ落としだ。
 林道に立つ。もうこっちのものだと暗がりを小走りに下る。車が見えた。キーの差込穴は手探りで探す。
 16時55分ヘッドライトを点けて車を走らす。