駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

「気ままな散歩」 渋滞のメッカ?「大和トンネル」とは?

藤田 輝己

 今年の大型連休は、3年ぶりの制限の無い連休となりました。
 新型コロナの感染防止や、蔓延防止法などの自粛生活に嫌気を覚えた人も多く居たかと思います。
 自粛が解けると行楽地や観光地に繰り出すのが人情では無いでしょうか。
 そして車でお出かけの前には交通情報等を見聞するかと思いますが、テレビやラジオ放送の渋滞情報の中に必ず、「大和トンネル付近を先頭に○○㎞の渋滞中です」という放送を見たり聞いたりした方は多いかと思います。
 大渋滞を引き起こす「大和トンネル」とはどんな?トンネルなのかを気ままに散歩して来ました。

左側車線が東京方面(上り)、右側車線が名古屋方面(下り)、大和トンネルの出入り口。 山や丘に坑を穿ったタイプのトンネルではない事が分かります。 

東京側のトンネル出入り口の上部 

反対側、名古屋方面を撮影するとこんな風景。 

名古屋側のトンネル出入り口の上部

反対側、東京方面を撮影するとこんな風景。
 

東京側出入り口から、名古屋側の出入り口までが「トンネル」で全長280m、上部はこんな感じにフェンスで厳重に管理されている「大和トンネル」

 では、何故?ここに山に坑を穿ったトンネルでは無く、相模台地が広がる市街地に作られた人工的なトンネルと言うより、280mの地下道のようなモノがあるのか?
それは・・・・。上空を飛ぶモノがあるのです。

突然、現れたアメリカ海軍のヘリコプター。 飛行場に向かう機体 

アメリカ海軍厚木飛行場(厚木基地)に着陸態勢の飛行機

飛行機の進路上に滑走路が存在。 着陸態勢の飛行機。

以前は3車線でしたが、2021年7月からは付加車線(一番左側車線)が増えて渋滞解消の一助として4車線になるが・・・。

4車線に拡幅したトンネルの外側。

東名高速道路の側道のここは、引地川による河岸段丘の坂道、大和トンネルの名古屋方面の出口を出ると高速道路の下を大和市内が源流の「引地川」が流れています。
 右側の茂みの中は「泉の森」という自然豊かな公園になっています。

相模台地が続く市街地に、大和トンネルが出来た理由は、東名高速道路建設前の1961年1月に厚木飛行場から離陸に失敗した米軍機の墜落事故があり、尊い人命・多大な被害を出す事故があり、今後の墜落事故に備え、被害を軽減させるために天井が低いトンネル構造の大和トンネルが作られた理由とのことでした。地図で確認すると滑走路の延長線上に大和トンネルがあることが分かりますね。
 
 渋滞の理由は、東京方面に走行時はトンネルの手前から徐々に上り坂なっていることや、名古屋方面に走行時には、トンネルの手前にあるサグ部(下り坂から上り坂にさしかかる凹部)の存在などで、ついブレーキを踏んでしまうと言う事象で渋滞が起こるようです。
 明るいところから暗いトンネルに入ると、本能的にブレーキを踏んでしまう事や、地下道のような天井の低い構造のトンネル、道路のアップダウン等などが大渋滞の要因になるようです。 制限速度もトンネル内は100km/hr.に制限されています。

 アメリカ海軍厚木飛行場(厚木基地):厚木飛行場と言いますが、厚木市には属していません。大和市綾瀬市の二市に存在しています。