藤田 輝己
今日は、小正月行事の「どんど焼き」の報告をしたいと思います。
子供たちが通っていた小学校には2006年6月に、歴代PTA会長が集まり「おやじ達の会」を発足させました。
子供たちが楽しく学校で学べるように、また保護者も参加したくなるような学校行事の一助としての発足でした。
おやじ達の会主催の行事として、夏のディキャンプはすぐに決まりましたが、冬の行事は何かない?と言う事で、私の提案で、伝統行事である小正月の「どんど焼き・山梨バージョン」をすることとなりました。
今年で15回目のどんど焼きですが、緊急事態宣言が出ている中、学校側とも話し合い、苦渋の選択で、初めて「無観客」での開催となりました。
また、初めての試みとして子供たちにも映像として参加できるようにYouTubeでのライブ配信も行いました。
準備の様子から紹介したいと思います。
前日の竹取りの様子。初めて竹を切り出すおやじメンバー
今年は、増築工事の影響で校庭が1/4に縮小されているために、櫓用の竹も短めにして4mの長さに。 例年は6mの長さです。
櫓の中に入れる「爆竹用」に切り詰めた竹、今年は多目に調達。
倒れないように5本の竹を立てます。 灰や、お飾りの中の金属片で校庭を汚さないようにトタン板を敷き詰めます。 塀の向こうは校舎増築現場。
竹や松、お正月のお飾りを櫓内に入れて櫓の作成中、山梨の実家の梅の花木も入っていますから「松竹梅」揃ってます。
櫓上部には、神様の神坐を作ります。各家庭より持ち寄られた神様のお札を置きます。色々な神様が一堂に会してますが、ケンカしないように配置。
花屋さんからも下げモノの門松が届きます。今年は7対の門松が彩ります。
消防車も到着、もしもの時にスタンバイです。消防隊も15年目の参加です。
校長先生、教頭先生、消防隊、おやじ達のメンバーの関係者のみの開催で、児童、保護者、地域住民は居ない「無観客」となりました。
ゴボウ締めに火をつけ、いよいよ櫓に点火、校長、教頭先生とおやじ達の会会長が点火します。
例年だと、地域の自治会長さんにもお願いします。
威勢よく燃え上がります! 今年は4mの櫓です。
消防隊も不測の事態に備え見守ります。
櫓内に入れた「爆竹用」の竹が威勢良いパン! パ~ン!と心地よい爆音を響かせています。 YouTubeにて映像、音がご覧になれます。
どんど焼き「無観客」中林小おやじ達の会で検索してみてください。
この後、自然に櫓が燃え落ち、周りに有る門松も分解して火に投入します。
YouTubeをご覧になると門松の中の構造が分かります(笑)
昨年の6mの櫓です。
児童、保護者、地域の皆さま参加で自由に飾り付けをしてもらいます。
昨年の燃え上がり、風上で見守る児童たち、記念写真を撮る住民もいます。
櫓が燃え落ちて「燠・灰」が出来たら、お団子(繭玉)をおやじ達の会で用意して、本当は樫の木の三本槍が欲しいのですが、校庭の樹木から槍を作り、参加者に焼いてもらいます。
白く見えるのはアルミホイールに包んだ芋を各自が持ち寄って炭火に投入し、焼きいも作りも楽しんでいます。
今年は、このような児童、保護者、地域の方々が参加できずに、本来の「どんど焼き」が出来ませんでした。
なぜ?お団子を焼いて食べるのか?
なぜ?書初めの揮毫したものを飾り付けて燃やすのか?
爆竹用に竹を入れるのは何のため?
そもそも正月の飾り付けや、お札を焼くは何のため?等々の意味を、子供たちに伝えていくのも私たち大人の務めなのではないのでしょうか。
大和市内だけでもこのような伝統行事を行っている学校は1校のみです。それも15年も続けてこられた事は、理解のある先生方のお蔭です。
どんど焼きの火焔にコロナ収束を願ったのは今日の参加者一同の願いでした。
最後に一昨年に撮った写真の傑作です。 「題:昇 竜」
火焔が櫓を一廻りして、天に昇ろうとしている竜に見えませんか?
6mの櫓を超える火焔ですから10m以上の竜ですね。