駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

足柄刺繍

谷 和代
 6月2日、台風2号の影響はまだ関東には来ないと思い、昨日の新聞に「世界で唯一の技法の足柄刺繍」が小田原三の丸ホールで開催されているという記事を見て小田原に出かけました。
 作者の上田菊明(90歳)さんの「足柄刺繍」は「縫箔」と呼ばれる技法による独自の刺繍。布地に色糸や金糸を縫い付ける刺繍と、生地に型紙で糊を置いた上に金箔や銀箔を貼り付ける摺箔を併用して模様を表現するもので、上田さん自身が名付けました。現在は能装束の小袖などに用いられています。
 幕末、横浜港が開港すると「大和土産」として売れたそうです。小田原では農業の副業として2~3千人にもの従事者がいて、5~6軒の問屋があったそうです。
 上田さんは唯一の継承者で、糸の仕入れから糸染めまで、すべての行程を一人で行い、縫箔技法の緻密化の研究もされています。ぼかし染めした絹糸は濃淡で千色の色彩を生み、最大1センチの厚みも世界的に珍しいものです。
 足柄刺繍の特徴に芯肉と呼ばれる綿を4、5枚もいれる技があり、立体感があります。
 多くの展覧会で数々の賞を受賞されているとのこと。
 今回、後世に残すため代表作4点を小田原市に寄贈することになり、今回、67点の公開となったものです。
 久しぶりの小田原なので、小田原城も見学することにしました。ちょうど、菖蒲の花とあじさいも綺麗に咲いていました。

①寄贈作品

②寄贈作品「足柄刺繍の巡る季節」

③羽縄眼紋  

④縫箔の着物

⑤和装バック 

⑥バラ

⑦ボタン 

アジサイ

小田原城内の菖蒲とアジサイ 

⑩菖蒲 

小田原城