谷 和代
25、26日に岐阜の長良川の鵜飼い見物に行ってきました。台風が心配でしたが、ノロノロ台風のため傘をさすことは無く楽しい2日間でした。
鵜飼は九州日田の旅館で窓から見学したことはありますが、船に乗って鑑賞するのは初めてです。
まず、岐阜市の金華山の麓、長良川脇のうかいミュージアムで伝統文化の鵜飼いの歴史や鵜飼の様子を映像で見た。
*長良川の鵜匠は「宮内庁式部職鵜匠」に任命された国家公務員で全国11カ所で鵜飼いが行われているが国家公務員なのは岐阜だけです。現在6家(マルワ、マルヤマ、ヤマジョウ、マルヨ、マルワチガイ、マルイチの紋章)。男性のみが継ぐ世襲です。
平成27年3月「長良川鵜飼漁の技術」が国の重要無形民俗文化財に指定された。
鵜は、ウミウで日立市十王町伊師浜海岸で野生の鵜を捕獲し、鵜匠の家で20羽以上を飼育して世話をする。毎日鵜の健康状態を見て当日連れて行く鵜を決める。
鵜飼は毎年は5月11日〜10月15日開催。増水などで中止になる以外、毎夜実施される。(船の出る順番は毎日くじ引きで決めるそうです。)
早めの夕食後、19時に観覧船に乗り、少し上流に移動、19時45分の花火打ち上げを合図に、上流から、松明(アカマツ)だけの灯りの鵜舟が1艘ずつ下ってきて、その船に付いて観覧船も移動しながら鵜飼の様子を見た。(「付け見せ」という)
6艘すべてが下ってから川の左右に観覧船が並んだ真ん中を6艘の鵜舟が横に並び、アユを浅瀬に追い込む「総がらみ」という様子も見た。どちらの船も動いているので写真を撮るのは難しかった。
*漁を終えた鵜匠は鮎以外の魚を鵜に与えるそうです。(鮎を捕るため空腹状態にしているので漁が終わって餌を与える)
*鵜が捕った鮎は一般には出回らず料亭で食事に饗される高嶺の花。
26日は、岐阜公園からロープウエイで岐阜城へ、岐阜城は斉藤道三の居城で稲葉山城と言ったが織田信長に攻め落とされ地名を岐阜と改名、岐阜城になった。金華山山頂の天守からは360度の展望があるが生憎、台風10号の影響で雲が多く、所々の黒雲に雨も心配され、木曽御岳山、乗鞍、近くの伊吹、鈴鹿などの山々も特定することは出来ませんでした。
次に向かったのは犬山城。日本最古の木造・国宝である犬山城は40年ぶり2回目の見学(以前は明治村に行きました)、唐破風が美しい。晴れていれば御嶽山も見えるそう。
城の下には木曽川が流れ、この木曽川でも鵜飼いが行われていて、昼の鵜飼いもあるそうです。(昼の方が鵜匠や鵜の動きが分かるのでしょうね)
*天守が国宝に指定されている城は五つ、松江城(島根県)、姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、犬山城(愛知県)、松本城(長野県)です。
①うかいミュージアム入口の鵜の像 羽根を広げるとかなり大きい
②鵜匠についての説明
③鵜飼乗り場前の鵜匠と鵜の像
④川原町に鵜飼の絵柄の岐阜提灯が下がっていた
⑤川原町は木の格子が美しい街並み
⑥鵜を結ぶ紐で鵜を操る鵜匠
⑦鵜の首を抑えて鮎を吐き出させる鵜匠(どちらの船も動いているのでうまく撮れていませんが)
⑧総がらみ(6艘の船が並んで動きます)
⓾岐阜城と信長時代の石垣(黄色の幟の下)
⑪城から見た長良川と長良橋。橋の手前に昨夜乗った鵜飼観覧船(赤い屋根)が見える。
⑫国宝犬山城(日本最古の木造)
⑬天守閣の説明