駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

雲ノ平・黒部川源流を訪ねて(その2)  

仲 徳治
2日目(8月20日) 太郎兵衛平・太郎平小屋~雲ノ平・雲ノ平山荘へ 終日雨
 5:30の出発時は曇り空乍らまだ周りの景色も見えました。木道を進みます。湿性草原のチングルマの綿毛を見乍ら薬師沢の谷に向かって太郎山の東斜面を下って行きます。草原の中で目立つ穂の花コバイケイソウ

 樹林帯の中を下って行くと薬師沢の源流部に出て、沢を第1第2徒涉点と渡り、木道は笹の中に入り薬師沢へ高度を下げていきます。薬師沢を渡る第3徒涉点は一番長い橋です。木道は歩き易いですが濡れており昨日のアドバイスが思い出されてきます。前方は針葉樹に覆われた雲ノ平が台形状の山になってどんと座っています。「カベッケが原」を通り抜け下ると薬師小屋に着きました。黒部川には吊橋があり渡る事になります。源流といい乍ら水量は多く、対岸から見た薬師沢小屋と薬師沢・黒部川の出会い。     

 ここ黒部川の対岸よりアラスカ庭園までの間、樹林帯の中の石ごろ急登道を雨の中の登山。2時間40分の後、漸く石ごろ急登が緩傾斜の木道になりました。この4日間で一番の頑張りでなかったかと思います。木道に入ると小鳥のさえずりが耳に入ってきました。此処は台地といい乍ら日本最後の秘境、雲ノ平熔岩台地の頂上近辺です。

 雨に当たって木道もつるつる。脇は川になっています。お先真っ白の世界ですが、這松帶を抜けると先ずはアラスカ庭園に入ってきました。そして奥日本庭園。天気が良ければ正面祖父岳。雨は続いていますが13:30今日の宿泊地雲ノ平山荘に無事到着いたしました。地下の乾燥室は大混雑。夕食時間以外は乾燥に費やしていまいました。夕食では石狩汁が出ました。この後消灯後も雨が続いていました。終日雨でもやはり素晴らしい40万年前に原型が出来た日本最後の秘境らしい景色。とても1回では雲ノ平を理解しきれません。あれも見ておけばと思うばかり。

太郎山の東斜面の湿性草原
 

草原の中に目立った花コバイケイソウ
 

前方の台形状の山は針葉樹に覆われた雲ノ平

秘境の核心部、対岸より右黒部川正面薬師沢小屋右は薬師沢
 

黒部川岸よりアラスカ庭園迄の石ごろごろの急登登山道

アラスカ庭園の手前つるつる木道脇が川になっています

奥日本庭園

山荘より対岸の先刻迄雨の中を歩いてきた木道と渡った橋