清水川 修
令和5年11月5日、秋田市太平山野田口登山道の偵察に行ってきました。
秋田市も気温が高く、11月の太平山と思われないのどかな登山でした。
川筋の登山道は崩壊流出している箇所が多く、尾根筋も藪が目立って、誰でも登れる山ではなくなってしまいました。
870mの三宝荒神様が祀られている遥拝所まで登って帰りましたが、そこから見た奥岳(1171m)です。
700mの女人堂付近で埋もれていた無縫塔を掘り出して安置してきました。
下部に「山谷村」という文字が刻まれています。登山道入り口の一つ手前の村です。
これは2020年に撮った写真で、野田口の蔵王権現舞台石と呼ばれている巨石です。
この上でとぐろを巻いていた大蛇が、大徳の聖の念力で石の中に封じ込められたそうです。
この石が気になって行ってきました。
当日撮った7月の洪水後の景色です。
以前の動画や写真と比較しても真ん中のクラックや石の上の木の枝を見ても同じ位置にあるように思えました。
表面が洪水で磨かれていますが蔵王権現舞台石の周囲が土砂で埋まって2020年の赤丸の石が流されてきたように感じます。
菅江真澄が見たのは文化九(1812)年ですが、まだこの石を押し流す洪水は発生していないのかもしれません。
一見して少し傾いたと思いました。
菅江真澄は残念なことにこの石のスケッチは残していません。