駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

三国志・蜀の道を歩く(まとめ)

田口 計介

 2019年10月26日から11月2日の7日間、木本さんと二人で西遊旅行のツアー「蜀道を歩く・ハイキング」に参加した。私は体力の衰えでKFCの山行についていけず、里山歩き、ハイキング程度なら可能であろうとこのツアーに臨んだ。詳細は既に木本さんから報告されているので概要のみ。 
 蜀又は蜀漢とも呼ばれる国(現四川省、221-263)は明代に成立した『三国志演義』の魏蜀呉の一つであり、劉備諸葛亮孔明)などでわが国でもよく知られている。
 以下は西遊旅行のいうハイキングである。
 歩いた総延長は6日間で約84kmであった。
 3日目 天雄関(道教寺院、標高796m)
 公道に沿って僅かに残る旧蜀道を、藪こぎで登る。藪こぎが厳しく、参加者の女性が顔面に傷を負った。この古道は、箱根の国道1号線に沿って残る「足柄道」に大変類似している。
 4日目 雲台山(道教寺院、1,235m)
 2400年前の昭化古城とされている雲台山に向かって、650段の石段をひたすら上る。山頂の道教寺院には導師が常駐している。毎日何名かの参拝者があるようだ。
 5日目 梁山寺(仏教寺院、1,163m)
 魏と蜀を分ける「剣門関」一帯はテーマパーク化した一大観光地である。その見所は石筍峰、一銭天、絶壁廊、天梯峡桟道などなどである。
 2,000段を越す石段と桟道の組合せのこの一帯を歩いたが、延20km以上であった。ホテルでの冷えたビールの美味さは忘れられない。
 6日目 蜀道ハイキング
 雨に濡れた石畳の道、18kmをひたすら歩く。油断するとすぐ転ぶ。参加の女性の一人は転んで左腕を骨折している。木本さんは転ばず、私は最後の最後に1回ころんだ。良しとするか。
 盛唐の詩人の杜甫(712-770)は四川省出身であり、かつ四川省に長く住んでいて詩作をしたので各地に杜甫の詩を刻んだ石碑が見られた。
 このツアーの参加者は15名、その内80歳代は小生を含め3名いた。

 厳しい蜀道で転ばず、瀬谷での交通事故で右足大腿部骨折とは、恥ずかしい限りである。文明社会は恐ろしい。