駒ヶ岳ファンクラブ

「駒ヶ岳ファンクラブ」は、日本各地の駒ヶ岳の豊かな自然を愛し、駒ヶ岳山麓の人と交流し、その山麓の文化に親しみ、日本各地の駒ヶ岳に登る」を目的とした会員からなる団体です。

カタバミ(片喰・酢漿草・方波見・傍喰)について

北村 健治
 先日、仲さんに答えて、カタバミ(片喰)について少し紹介しましたが、改めてカタバミを整理しました。
 カタバミは、カタバミカタバミ科カタバミ属として、〝大家族”の植物集団をつくる植物で、古来紋章植物としてもよく知られています。因みに、北村の紋章は、隅切り画に剣片喰、丸に剣片喰などがあります。
 全体にシュウ酸を含み、酸味があり、殺菌作用、解毒、止瀉、利尿、食欲不振の改善の効があります。中国やインドでは薬草。葉を使ってガラスや鏡を磨くと良いです。
 最近の資料では、日本列島で確認されているカタバミの仲間は、約20種前後ありますが、日本列島在来種で、黄花を咲かせるものが、3種5変種(品種?を含む)あります。
1.カタバミ(ほぼ全国) 
2.ケカタバミ 
3.アカカタバミ 
4.ウスアカカタバミ 
5.ホシザキカタバミ 
6.タチカタバミ 
7.エゾタチカタバミ(本州中部以北~北海道) 
8.アマミカタバミ奄美大島(オーストラリア・ニュージーランドにも分布?))
ごく最近の研究者によると、白花を咲かせるものが、3種2変種とされ、外来種に少ない。 
9.ミヤマカタバミ(関東南西部、伊豆、東海地方の山地の林床) 
10.カントウミヤマカタバミ 
11.ヒョウノセンカタバミ(ベニバナヒョウノセンカタバミ)氷ノ山を南限として、渡島半島まで局所的分布。 
12.コミヤマカタバミ(桃色もある)ヨーロッパの大部分とアジアの一部に分布、日本では高山帯の林床 
13.オオヤマカタバミ(稀に斑入りもある)稀な種、中部、四国、九州の人里・低山・山地・森林縁などに局所的分布。
この種は、50年以上前に、山を歩き始めた頃、橙色の網ひものような根を拾ったことがあり、ずっと庭で観察してきました。
 最近、機会があってカタバミを調べていました。楽しい植物です。
 花屋さんには、属名のオキザリスの名称で出ています。
 なお、写真の白花のカタバミは日本に自生する白花種の中で最も大輪を咲かせる1種です。

f:id:komafun:20200804204731j:plain青梅の自宅で今年二度目のオオヤマカタバミの開花。この根は50年ほど前から自宅に根付いている。

f:id:komafun:20200804204830j:plainどこの畑や庭でも発芽してくる、アカカタバミ。葉に赤味がある。花は黄色。

f:id:komafun:20200804204856j:plainカタバミ。どこにでも発芽して黄色の花をつける。基本種である。

f:id:komafun:20200804204921j:plain古典的な外来種ムラサキカタバミ

f:id:komafun:20200804204944j:plain最近出てきた外来種で、シボリカタバミ。早春の寒いうちに咲きます。