木本 桂春
錦秋の粟ヶ岳 ―高橋恵美さんの追悼登山―
高橋恵美さんへのKFC会員の思いを込めて追悼登山にいく。
早朝、北陸道を経由約200km走り、夜明けに駐車場に到着。林道を行くとやがて、五百川の上流、祓川の左岸の狭い道となる。
10分程で橋を渡り右岸へ、ここに祓川・二合目の表示がある。
左岸の道は川の側壁に付けられている。川底は見えない。歩きやすく五分程で猿飛ノ滝に着く。
ここが高橋さんの事故現場である。ささやかな花を捧げ、黙祷。
滝の落ち口は幅四m程で滝は岸壁をほぼ垂直に二十m程川底に落ちていた。事故後、二本の鎖が安全のため新しく取り付けられた。
滝の上部を通過、これ以降の登山道はよく整備され何の心配もない。秋の紅葉の中を登っていく、山毛欅林はまだ緑が残っている。
登山道には二ヵ所の水場があり、秋でもうまい水が十分に確保できる。
五合目の避難小屋があり、粟薬師が祀られていた。さらに紅葉の回廊を行く。
六合と七合の中間尾根に上れば前方に粟ヶ岳の全貌が見えだす
尾根上の登山道からは照山紅葉の絶景が続く「牛の背」という岩稜を越える。九合目から最後の登り。
頂上は人であふれている。どこから来たのかと思う。
四方八方の山々が紅葉浮かぶ、東天に雪の飯豊山